スタートを切ったばかりの就活生が悩むのは、何をしていいのかわからないということでしょう。企業の情報を集めるにしても、面接の準備をするにしても具体的な行動が思い浮かばないということです。
自分を求人にもっともマッチする人物にする、という方針を立てるのが解決策です。企業が出す求人関連情報をじっくりと観察すると、欲しがっている人物の姿が浮きあがってきます。フットワークの軽い営業マンやとにかく誠実な経理ウーマンなどです。まずその姿を浮き彫りにして、それから自分を近づけていく努力をするのがコツです。
企業情報を集めるにはまず就活サイトを利用したり、企業説明会に行ったりする方法があります。他には企業のホームページをチェックしたり、OBを訪問したりすることも一般的です。このときに気をつけてほしいことがあります。それは企業選びに夢中になって、企業の求める人物像をイメージしないことです。入りたいと思える企業をリストアップし終わってそれから、求める人物像を固めていくのは二度手間です。企業選びをしながら、必要とされる社員のイメージを固めていかなければ、時間が足りずに準備不足のまま面接を迎えることは避けられません。
エントリーシート作成や面接の準備も方向性は同じです。企業の求める人材であることを示すことが最優先です。アピールをするときには嘘をついてエピソードを捏造するのは、得策ではありません。実際に体験していないから、追加で質問をされたときにしどろもどろになってボロが出てしまいます。賢明な方法は自分が体験したことの中から、アピールになりそうなことを上手く話すことです。フライトアテンダントに応募するならば、接客のアルバイトで顧客に対する気遣いや所作が向上したことを話すと効果的です。プロジェクトマネージャーになりたいなら、レポートの執筆計画を立てて、遂行したことがアピールになります。
エントリーシートの提出まで時間がある就活生ならば、これからエピソードづくりに励むことも可能です。営業職に就きたいから、新聞勧誘員のアルバイトを始めるのは直接的であり、有効です。
自分に都合のいい部分だけを話すことに抵抗がある、という人もいるでしょう。それは人として誠実で素晴らしいのですが、就活には向いていない考え方です。企業は自社の製品やサービスの数ある側面のうち、顧客のニーズに合致する部分をアピールして活動しています。この活動に加わり活躍する人物を求めているから、就活生にも求人へのマッチングをアピールすることを求めています。就活における一つの文化として受け入れるのが賢明です。